余りにも剣術マニアチックに過ぎる内容なので、読者に理解出来ない、、プロの劇画屋としては失格やぜ、、、と、絶望で、連載を辞めたい気持ちが幾度もあったが、
やっとこさ、宮本武蔵が熊本城北の金峰山の
霊巌洞に行くまでの下描きへ漕ぎつけた。
ここまで描いたのならやはり武蔵の最期まで描くしかない。
武蔵も胃病で嘔吐を繰り返しながらの
五輪書の執筆に際して、文章では「
動きは表現不可能」なので、
後世に理解不能であろう事は知っていたであろう。
それゆえに術解説の後に
「よくよく吟味せよ。よくよく工夫せよ。」とある。
大変懇切丁寧で気迫の込められた
極意書でもあり遺書だったのだな。と、今更ながら痛感している。
が、私の劇画・五輪書でも、それを感じている。 人は自分の頭の中のカテゴリ内でしか
理解不能だからだ。 五輪書の剣理を理解するには五輪書にある剣境に近づいてないと、理解はムリなものだからだ。
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