十文字槍の画像をクリックしてみてくだされば、立体画像となる仕掛けになっていて、驚きました。
姿形と肉置きなどの美しさがとても分かりやすくなっています。
この千鳥十文字槍は、寛文頃(四代将軍家綱時代)の物でしょう。
誰の作品か銘を知りたいものです。
この槍と同時期に、大阪の両横綱刀匠の、越前守助廣や井上真改も「一期一会の槍」として、一振りずつ製作しています。
助廣の槍は見ていませんが、真改の「一代一筋之作」と刻銘のある、槍の形は、この映像のものよりも、もっと先が大きく張っているために、腰元が凛と締まり、また、さらに、一番下の踏ん張りがビン!と張っていて、力強さの増すものです。
また鳥の両翼のように、横に張り出した刃も、更に湾曲(カーブを描いて)して、先端が前方に突き尖っていて、怖いほどの厳しさが備わっているものです。
真改の槍の押し型から比べると、この画像の槍もチト、迫力が乏しいように感じますネ。
名工の大力作ってそんなものなのです。