色は匂へど 散りぬるを
(色美しく咲き誇っている花も、やがては散ってしまい、匂うような美人でもやがてはお婆さんになってしまうように、すべては常では無いもので、常でないから、こそ赤ちゃんも子供へと育つ道理でっせ)
我が世誰そ 常ならむ
(この世に生きる我々は誰しもいつまでも生き続けられるもじゃおません)
有為の奥山 今日越えて
(この無常の、有為転変の迷いの多い奥山を今、乗り越えて)
浅き夢見じ 酔ひもせず
(儚い夢を見て、酔いしれることもなく、今日を一日生涯のように心広く、安らかな心境で生きたら、
自分も周りも幸せだもんねぇ)
平安時代末期に流行。
『涅槃経(ねはんきょう)』の
「諸行無常 是正滅法 生滅滅己 寂滅為楽」
を表している。